痛風発作は夜中などに突然起こり、たいへん激しいものです。体の中で尿酸がたくさんでき過ぎたり、その排泄が遅かったりして、血液中に尿酸が多くなりすぎた状態を「高尿酸血症」といいます。尿酸が血液に溶けきらないほど増えますと、関節部分に尿酸がたまって腫れてきます。これを動かすとたいへん痛い。これが痛風発作なのです。
          
痛風の治療
○発作が起きたら
  痛風は、発作が起きて初めて病院を訪れることが多いので、まず発作の治療が最初になるのが普通です。
 ●コルヒチン
  昔からの薬。軽度の発作に使われます。
 ●鎮痛剤(インドメタシン、ジクロフェナクナトリウムなど)
  発作が起こったときに必要です。痛みがおさまるまで使います。ほかに炎症を抑えるのに副腎皮質ホルモン剤が使われることがあります。
 ●尿酸のコントロール
  発作がおさまったら尿酸のコントロールです。あなたの状態に合わせて医師が適当なお薬を処方してくれます。普通、少量から始め、2〜4週間ごとに量を加減していきます。適当な量が決まるまでにだいたい半年ぐらいかかりますが、この間、ときには発作が起こってしまうことがあります。
 ●尿酸ができるのを抑える薬(アロプリノールなど)
  尿酸の量を確実に少なくしますが、肝臓や腎臓のはたらきが普通の人より劣っている人は注意する必要があります。
 ●尿酸の排泄を良くする薬(プロベネシドなど)
  尿酸の尿中への排泄を増やします。尿の酸性が強いと尿管中に石ができることがありますので、重曹(アルカリ)を大量の水(1日2リットルぐらい)で飲むとよいとされています。最近では尿の酸性化を防ぐお薬も作られました。

○痛風治療のポイント
 ●お薬の服用は、ほとんどの場合一生続けることになります。
 ●痛みが起こらないからといって、お薬を勝手にやめてはいけません。
 ●食事療法も大切です。
 ●精神的、肉体的なストレスを避ける。
 ●体重を増やさない。
 ●アルコールを制限する。
 ●水分を多めにとる。
 ●食事指導を守る。とくにプリン体(蛋白の一種)を多く含む食品に注意する。
  厳禁:油漬けいわし、レバー、モツ、きな粉など
  制限:魚(タラ、ヒラメ、カマスなど)、肉(ベーコン、牛肉、鶏肉スープなど)
  納豆、貝類など
 具体的には専門家の説明を受けるようにしましょう。

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